newsletter vol12「追求する姿勢」

本日のトピックは、
同じ音を繰り返し練習するときに、
意識していることについてです。

一つ一つの音の意味を考え、
常に深みのある演奏へと
練習を重ねなければいけないと、
感じています。

理想の音、フレーズを追求する姿勢。
こだわり続ける精神。
音楽への尊敬の気持ちが
何度も弾き直しをさせます。

何を伝えたいのか?
それをどう伝えるか?
自分の音と向き合います。

くどくどより、的確な言葉選びで
言われた方が伝わるように、
音楽でも同じようなことが言えます。

たったひとつの音に意味、
感情が込められていれば
少ない音でもたくさん語れます。

そんな音たちが重なりあえば、
演奏したときのインパクトが
違うでしょう。

ところで、Stanislavsky
という演出家をご存知ですか?

私がロシア人の先生のマスタークラスを
受講した際、「もっと1音1音に深み、
内容が必要だ」と指摘されました。

Stanislavskyのエピソードですが、
彼は劇団のオーディションで
応募者に以下の課題を出したそうです。

「AHHと歌ってください。
そして悲しい、嬉しい、怒ってる、
怖がってる、など思いつく限りに
変化をつけて感情表現のちがう
AHHを発声してみてください」と。

応募者の方は、
戸惑ったのではないでしょうか?

私も一瞬考え込みましたが、
これこそ表現芸術に必要な技術
なのだと 実感しました。

それをきっかけに、
今まで以上に一音一音の意味を
考えるようになりました。

ピアノ譜は、音が多くおろそかに
なりがちですが、大作曲家たちが
手書きで書き残した一つ一つの音。
魂を込めて演奏しなければですね。

日頃の練習でwhatとhow を
繰り返しながら、納得のいく答えが
出せるまで追求する。

ストイックに聞こえますが、
元気の源でもあります。
今週の動画は、
ラフマニノフの楽興の時より
第1番と第2番。

ラフマニノフは、ドからソまで届く
超人的に手が大きいピアニスト、
作曲家でありました。
マルファン症候群によると
伝えられています。

彼の音楽の特徴の一つは、
ノスタルジックなメロディーが
多いこと。
ロシアの雄大な景色を眺めながら、
過去に浸る気持ちを呼び覚ますような。

優しく、穏やかな方でしたが、
おでこにシワを寄せ、
常にしかめっ面をしていて、人見知りで
無愛想でもあったみたいです。

音楽が若干「後ろを向いた風」に
聞こえるのは、ラフマニノフの内気な
性格からくるのでしょうか。

もう一つとして、大変優れたピアニスト
であったため、pianisticにカッコよく
見せる曲が多いです。

華やかにみせる(聞かせる)音楽です。
この楽興の時の2番、4番などが
その部類です。

練習は大変ですが、一度の練習で、
頭以上に手も動きを覚えるので、
忘れにくいです。

これはpianisticな曲の特徴
かもしれません。
今晩のピアノは、nostalgicに。
ラフマニノフをどうぞお聴きください。

いつも応援ありがとうございます。

富永峻

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