それはどうしてか?我々は楽譜に従って演奏する。そこには音符、リズムの他に強弱記号や速度表記など様々な感情表現の指示も記載されている。弾かれるべき音はすべて書かれていて、皆同じ楽譜を使う。では演奏者によって何がどうちがってくるの?
それは演奏者の技術に左右されます:音の出し方、フレージングの作り方、構成力など。(専門技術ですね)。でも最も大事なのはハートです。「心」と言ってもわかりづらいかも知れませんが機械ではなく、人間が演奏しているのですから「人間性」というものが最終的に演奏の善し悪しを左右していきます。私はその人の音、そして弾き方を見ればどのような性格の持ち主かがだいたいわかる気がします。それだけ舞台では私たちはさらけ出されているのです。裸の状態なのです。
このように人間の個性というのが演奏に反映されるので、同じ曲でも聴衆には違って聞こえたりするのです。